:マーガレット・ミード

John Tierneyは、自身の息子に問いかけられた「なぜテレビの中の父親はみな、ドジでマヌケなのか」という問いを反芻している。そのなかで、ミードの父性・母性の違いを彼は引く: Homer embodies a famous distinction made by Margaret Mead: motherhood co…

:瑠璃の島

今クールに日本で放送されていたドラマ『瑠璃の島』を、DVDに焼いてもらって海外で見ていた。毎回、つい涙を誘われるプロットが組まれている。前評判を裏切って、意外な人気を集めているようだ。 "期待度"10位、"放送直後"7位から今回4位へと大きなランクア…

:Shades of Black / Moderate

キリスト教に関する記事を2つ、紹介したい。1つはThe Economist、他方はNew York Timesからである。まず、The Economist誌の記事では、イギリスにおいてアフリカ系・カリブ系のキリスト教教会がその勢いを増しつつあることを特集している:国教会第二の地位…

Toyota / GM

USA

トーマスフリードマンはコラムのなかで、ゼネラルモーター社はトヨタの戦略を見習うしか、──あるいはトヨタにテイクオーバーされるしか──道は残されていないと説く:フリードマンはアメリカの自動車産業全体が危機に瀕しており、大幅な戦略の転換が図られね…

:道徳教育?

政策空間の新刊が配信された。政策について議論しようという気概のある人々がその議論の場を見つけることすら難しい現代の日本において(と言っても当ブログ執筆者は日本に住んでいないのだが)、筆者はこのニューズレターの配信を以前から楽しみにしている…

:スピリチュアリティ

人はアメリカを過度に宗教へと後退しつつある社会だと嗤うが、日本においても、──ずばり宗教そのものではなく──「宗教的なるもの」は徐々に社会に浸透しつつある: 「宗教を信じるか」という旨の各種の世論調査で七割以上が「いいえ」と答えている スピリチ…

:現実と虚構

USA

そら寒い数字を見つけた:三人中1人のアメリカ人は、イラクに大量破壊兵器があったことを疑っていないというのだ。そして、若者たちは現実の世界についての情報を、ドキュメンタリーやニュースを通してではなく、コメディを通して取得しているという: Twent…

ポリティカル・アポインティ【3】

朝日新聞中に、以前からこのブログで何度か取り上げている政治任用についての記事が出ていた: 人事院は15日、04年度の年次報告書(国家公務員白書)を公表した。政権与党が民間人や政治家を省庁幹部に指名する「政治任用」について、有識者4人の論文を…

:Big Brother In China

中国でブログ検閲に協力 米マイクロソフト 【ニューヨーク13日共同】AP通信によると、米マイクロソフト(MS)は13日、インターネット上で自分の意見などを書き込めるブログの開設サービスの中国版「MSNスペース」で、中国政府に協力して書き込み…

:Sunday Vows

The Economist誌でも、アメリカの階級間移動の流動性の低下が、つまり、メリトクラシーの論理のもとに形成される新たな階級社会の台頭が取り上げられている。 The gap in income between the college-educated and the non-college-educated rose from 31% i…

:Christianity/Christianism

ウィリアム・サファイアはChristianとChristianistという呼称の使い分けが最近のアメリカ社会では一般化しつつあると論じている。後者のほうは、より政治的な意図でキリスト教を騙る者を指すと言うのだ。 Source:May 15, 2005 Isms and Phobias この分類の仕…

:経済停滞

日本よりはまだ勢いがあるかに見える韓国経済だが、The Economistは手痛い論評を韓国の経済政策に対して下している。韓国経済はあいかわらず、mercantilist foreign-exchange policies from the 1970sをコピーし続けている、つまり変化に柔軟に適応すること…

:The Circus Maximus Syndrome

USA

New York TimesのJohn Tierneyのコラムが冴えている。 Source:June 11, 2005 The Circus Maximus Syndrome 彼は、2012年のオリンピック開催候補地に名乗りをあげているニューヨークの政治家たちが──あるいはアメリカ社会全体が──、このCircus Maximus Sy…

:Re-offend within two years

80% of young offenders who are given custodial sentences re-offend within two years Source:The Economist British wrongs Jun 9th 2005 これは英国での数字である。保護観察処分を受けた若者のうち、80%が2年以内に再犯することになるという。犯罪…

:2つの30年間

クルーグマンはNew York Timesの特集Class Mattersについて次のように論評する:たしかに階級格差は拡大している、それを憂う声も充分に理解できる──だがそれでも、まず最も憂うべきは、こうした状況下でなお展開される行政側からの意図的な情報操作である、…

:教師

トーマスフリードマンは、とある名門カレッジの卒業式に出席した際に立ち会った光景について、New York Timesのコラムの中で紹介している。Williams Collegeでは、優等学位で卒業する学生へ賛辞を送るだけでなく、卒業生たちが「恩師」としてノミネートした…

ローマ帝国【3】:子供がいないと不利になる制度設計

Source:日経新聞 2005年1月1日以下、前回に引き続いてローマ帝国の人口政策について: 女性一人が産むのは五人程度 指導者層の間では、共和政期から産みたがらない者が増えていた 戸口調査では「子供を持つために結婚したか」と念押ししていた アウグストゥ…

:身体加工

【1】多様で義務的な身体加工(生ける書き込み) 【2】身体加工を否定する身体加工(死せる書き込み) 【3】身体加工の否定の否定(身体加工の消滅) 【4】現代:【3】の反転 アガンベン: 近代社会への転換は、かつてその排除の上に政治を成り立たしめていた…

:偶像崇拝

福音主義プロテスタントたちは、映画『パッション』を熱烈に歓迎した 監督のギブソン自身は伝統主義的なカトリック教徒 プロテスタンティズムは、偶像崇拝を、カトリックをはるかに凌駕する厳格さで禁じている 抽象的で幾何学的な十字架への置き換えが徹底さ…

:ポリティカル・アポインティ【3】

政治任用制度の導入を求める声は、経済界からもあがっている。 経済同友会では、米国型の制度を志向している 米国は大統領と政治任用の幹部職員が去就を共にするのが基本 短命の政権も多い日本では、当面は政策の継続性が損なわれない部署への任用から始め、…

:Lactivists

USA

Source:June 7, 2005 'Lactivists' Taking Their Cause, and Their Babies, to the Streets By AMY HARMON アメリカでまた興味深い社会運動が起こっている:ラクティビストたちの運動がそれだ。LACTという語根は、乳やその関連製品の描写にしばしば用いられて…

:時代錯誤かつ最先端の。

USA

New York TimesのJohn Tierneyのコラムで、アメリカについてのトリビアをまた仕入れた。 Source:June 7, 2005 A Chance to Escape パブリックスクールで勉強についていけなかった子どもが、私立に転校することで学業に専念し、見違えるように自らの人生を改…

:ローマ帝国【2】

Source:日経新聞2005年1月1日 ローマ帝国の興亡から、日本の少子化対策に活かすことのできる施策を学ぼうというこの企画、意外と力が入っていておもしろい。以下、要点を幾つか。 首都ローマでは、庶民はアパート形式の集合住宅で暮らし、就業時間に当たる午…

:Hyper-rich

Source: June 5, 2005 Old Nantucket Warily Meets the New By GERALDINE FABRIKANT アメリカにおける所得格差は、増大する一方であるという。ただし、そこでは貧富の格差だけではなく、富める者・と・さらに富める者、との格差も大きく開きつづけているとい…

:Oui, minister

The Economistは、フランスとオランダによるEU憲法の否決に際しての勝者は、イギリスであると論じる。 That is why the purest statement of Britain's European strategy is to be found not in any official document, but in an old television show, “Ye…

【1】

Source:21世紀の司法制度を考える−司法制度改革に関する裁判所の基本的な考え方− 平成13年12月、内閣に、総理大臣を本部長とし、全閣僚を構成員とする司法制度改革推進本部を設置 我が国の司法制度は,かなり統一的な構造となっている 我が国社会の平等志…

:乾ききったタオル

70年代のオイルショック以降、日本は他国に先んじて省エネを国策として進めてきた。今なおその技術を追求し続けることは、まるで乾ききったタオルに残りの数滴を期待して絞り続けるようなものだと、とある松下電器社員は言う。 Source:June 4, 2005 Japan -S…

:Gang Rape: As a Policy

Nicholas D. Kristofが集中的にダルフールを取り上げ続けている。 Source:June 5, 2005 A Policy of Rape スーダンの難民キャンプでは、ギャングレイプの被害者が増え続けている。クリストフが非難してやまないブッシュ政権だけでなく、当のスーダン政府もま…

:内破するカエル

USA

The Economist誌は、フランスとオランダでのEU憲法の否決がアメリカにとって何ら衝撃的な出来事ではなかったと指摘している:むしろ、嫌仏派は長らくボイコットし続けてきたフランス産ワインをもってしてその否決を祝ったのだとされる。 イソップ寓話風に譬…

[Policy]:中国の反日感情

以下、引用は政策空間ホームページより。 Source:中国は民主化しても反日であり続ける Akutsu, Hiroyasu 阿久津氏は、中国はこれからも──期待される程度の民主化が達成されたあとでも──反日的であり続けるという。当ブログ執筆者としては、これは特段目新し…