ポリティカル・アポインティ【3】

朝日新聞中に、以前からこのブログで何度か取り上げている政治任用についての記事が出ていた:

  • 人事院は15日、04年度の年次報告書(国家公務員白書)を公表した。政権与党が民間人や政治家を省庁幹部に指名する「政治任用」について、有識者4人の論文を掲載。「役人の抵抗」を打ち破るため、政治任用の効用を説く論文もある。
  • 慶大の小林節教授は、内閣が「政権公約を実現しようとしても、役人の抵抗にあって、なかなか実現されがたい」と指摘。省庁の各局に審議官級の政治任用ポストを新設するよう提案した。
  • だが、国際基督教大大学院の西尾勝教授は「審議官級以上の任免権を首相に移し、官僚機構の内外から自由に登用できる」ようにすべきだと主張した。

Source:「政治任用」推奨論文も 04年度国家公務員白書

上の記事で、三段落目の冒頭がなぜ接続詞「だが」で始まっているのかいまいち不明である。首相の任命であれ政権としての意向ではあれ、要は誰が任命するかという点はさして重要ではない。官僚や政治家が、年功序列・派閥順送りでポストにつくのではなく、民間やアカデミズムの世界から登用されることを推奨する仕組みの導入によって、リボルビングドア的なダイナミズムを生み出せることがこの制度の旨みなのだ。