USA

America's religious right

アメリカの宗教右派の影響力の測定を、The Economist誌は客観的に行っている: Liberals regularly contend that one of America's two great parties is bent on creating a theocracy—backed by a solid core of somewhere between a quarter and a third …

階級社会?

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日本で「一億総中流」の幻想が崩れるのに合わせて、アメリカの階級分断を指摘する話を時々耳にする。アメリカで貧富の差が拡大しているのだから日本でもそうなって何が悪いのだ、というロジックを構造改革賛成派は用いる。対して、平等志向の強い守旧派、──…

LoJackとClub

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Nicholas D. Kristofは6月28日付のコラムの中で、2つの種類のセキュリティシステムを対比させつつ、真に有効な制度設計への哲学を問うている。 Source: To Catch a Thief The LoJackと呼ばれる最新鋭の車体盗難対策システムは、車を犯人に「盗ませる」こと…

Birth Tax

日本では国民1人あたりの国の借金がおよそ700万に近づいていると言われているが、アメリカのそれは──Birth Taxと仇名される国民の借金は──『新生児』一人当たり1600万円を軽く越える見込みであるという。 three-fourths of our new debt is now being purcha…

:フランスを笑えるのか?

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フリードマンは、EU憲法の批准を否決したフランスの姿をあざ笑うアメリカ人に警鐘を鳴らしている:アメリカ人自身が、当のフランスがNonを投じたその同じ理由で保護貿易を擁護するきらいがあるのだと彼は言う。 The McKinsey Global Institute just publishe…

:米上院議員

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アメリカの上院議員という人種は、「普通の人間がセックスのことを考えるよりも多い頻度で、大統領になることを夢想する」タイプの人間なのだという話をどこかで読んだことがある。だが以外にも、上院議員出身で大統領になった政治家は、1960年のケネディを…

Toyota / GM

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トーマスフリードマンはコラムのなかで、ゼネラルモーター社はトヨタの戦略を見習うしか、──あるいはトヨタにテイクオーバーされるしか──道は残されていないと説く:フリードマンはアメリカの自動車産業全体が危機に瀕しており、大幅な戦略の転換が図られね…

:現実と虚構

USA

そら寒い数字を見つけた:三人中1人のアメリカ人は、イラクに大量破壊兵器があったことを疑っていないというのだ。そして、若者たちは現実の世界についての情報を、ドキュメンタリーやニュースを通してではなく、コメディを通して取得しているという: Twent…

:Sunday Vows

The Economist誌でも、アメリカの階級間移動の流動性の低下が、つまり、メリトクラシーの論理のもとに形成される新たな階級社会の台頭が取り上げられている。 The gap in income between the college-educated and the non-college-educated rose from 31% i…

:The Circus Maximus Syndrome

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New York TimesのJohn Tierneyのコラムが冴えている。 Source:June 11, 2005 The Circus Maximus Syndrome 彼は、2012年のオリンピック開催候補地に名乗りをあげているニューヨークの政治家たちが──あるいはアメリカ社会全体が──、このCircus Maximus Sy…

:2つの30年間

クルーグマンはNew York Timesの特集Class Mattersについて次のように論評する:たしかに階級格差は拡大している、それを憂う声も充分に理解できる──だがそれでも、まず最も憂うべきは、こうした状況下でなお展開される行政側からの意図的な情報操作である、…

:教師

トーマスフリードマンは、とある名門カレッジの卒業式に出席した際に立ち会った光景について、New York Timesのコラムの中で紹介している。Williams Collegeでは、優等学位で卒業する学生へ賛辞を送るだけでなく、卒業生たちが「恩師」としてノミネートした…

:Lactivists

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Source:June 7, 2005 'Lactivists' Taking Their Cause, and Their Babies, to the Streets By AMY HARMON アメリカでまた興味深い社会運動が起こっている:ラクティビストたちの運動がそれだ。LACTという語根は、乳やその関連製品の描写にしばしば用いられて…

:時代錯誤かつ最先端の。

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New York TimesのJohn Tierneyのコラムで、アメリカについてのトリビアをまた仕入れた。 Source:June 7, 2005 A Chance to Escape パブリックスクールで勉強についていけなかった子どもが、私立に転校することで学業に専念し、見違えるように自らの人生を改…

:内破するカエル

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The Economist誌は、フランスとオランダでのEU憲法の否決がアメリカにとって何ら衝撃的な出来事ではなかったと指摘している:むしろ、嫌仏派は長らくボイコットし続けてきたフランス産ワインをもってしてその否決を祝ったのだとされる。 イソップ寓話風に譬…

:American Liberalism

Source:June 2, 2005 Fear and Rejection David Brooksは、EU憲法へ突きつけられたフランスとオランダからの否決を通して、リベラリズムの限界を予感している。西欧はいまや、アメリカ流リベラリズムをDiscreditしつつあるのだと言うのだ。 Most of the poli…

経済的人種隔離

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New York Timesの特集Class Mattersの最新記事の中で、An Increasing Economic Segregationというなんともショッキングな表現が使われている:いまやアメリカの郊外の発展は、経済的な格差による棲み分けとほぼ同義になってきているというのだ。その人工都市…

:Faith-based Social Policy?

Source: Purgatory without end May 26th 2005 the creationist “Scopes monkey trial” in 1925 Only 10% admitted to having no religion. A higher proportion of Americans say they would be willing to vote for an openly gay presidential candidate …

:連邦予算

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ブッシュ政権の最大の特徴は、保守主義が「大きな政府」を支持してしまっている、という点にある。 無論、共和党は表向き「大きな政府」志向の民主党を批判してやまないが、この政権は、──見方によっては前クリントン政権以上に──デファクトBig Governmentに…

:聴覚損失

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アメリカで現在、Hearing Loss聴覚損失を患う人々が急増しているという。 More than 28 million Americans have some degree of hearing loss, a number that could reach 78 million by 2030. 記事中、耳の内部構造の一角である、繊毛細胞をピアノの鍵盤に…

:カール・マルクスの新マニフェスト

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David Brooks*1は、New York Timesのコラムニストのなかでも、最右翼の論客である:彼は共和党の長所を直視することをなんら厭わない。そして、建設的な議論のできる数少ない保守派でもある。 ハーバードの学生の家庭収入の中央値は15万ドル トップ146大学…

USA

イラクから派生するオイルマネー : アメリカの戦費・軍事費の割合は、一説によると、 4:1 なのだそうだ。Source:NYT May 28, 2005 Give Peace a Chance By JOHN TIERNEY

過去三十年間において、アメリカは600万人のmanufacturing jobsを減らした この流れによって、ますます学位をもたない労働者の職業選択の幅が狭まっていく。 そして、パイが残っていたとしても、その待遇や労働環境の質も著しく劣化してしまっているという。…

:Inherited Meritocracy

教育は、もっとも強力な階級格差のイコライザーであると言われてきた。だが、現代アメリカにおいては、しばしば、教育こそが格差を押し広げ、再生産する当の装置となってしまっている。以下、New York Timesの特集から、いくつか情報を拾ってみる。 Source: …

:Class / Christian

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New York Timesの特集、Class Mattersを引き続き読んでいる。 今回の特集は、昨年の大統領選のときに日本でも話題になった(のだと思う)宗教右派について幾分か示唆してくれるところがある。 The growing power and influence of evangelical Christians is…

:Inter-Class Marriage

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階級の再形成について触れた記事中、ひとつの構図を抉出することができる。 なぜ、アメリカでは融合が進むと同時に、分断が鮮明になっているかのように見えるのか?──宗教や人種を超えた結婚は増えつつあるのに、階級を越えたそれは減り続けているというのだ…

:Liberal and Religious

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New York TimesのDavid Brooksは、貧困との戦争において、最も強力かつ新しい連携が形成されつつあるのだと説く:福音派とリベラルとの連携である。 彼は、この可能性をU2のコンサートに行ったときに改めて感じたのだという。自らの信仰の最終目的を達成する…

:Class Matters【2】【3】

『希望格差社会』のなかでも希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く作者: 山田昌弘出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2004/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 115回この商品を含むブログ (248件) を見る似たような議論がなされていたが、メリ…

:Class Matters【1】

New York Times紙が先週から特集しているアメリカ社会についての論考は、一見するなら──とくに、競争は激しいが同時に「公平かつ平等な」アメリカ社会というバラ色のイメージを持ちがちな日本人にとっては──奇妙な特集に思える。 特集の主題は、Class,階級に…

:徴兵制

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アメリカが徴兵制を廃止し、志願兵制に移行したのは1973年のことだ。以来、911以降一時的に志願者は増大したが、イラクでの失態続きの軍の悲惨な現状に失望した若者は、もはや軍に積極的に志願することはなくなっている。永住権をちらつかされたマイノリティ…